平均女子だけど、就活せずに生きていきたかった。

いたって普通な女子大生(22)の、現在進行形な物語。

わたしのなかの「大人」①

私が「大人」と聞いて思い浮かべるのは、いつも特定の人だ。

 

一人は、中学生のころの国語の教師。

その人は、私が中学生当時、60代後半の女性だった。

 

生徒からは、少しバカにされていた。

というのも、吃音症っぽかったからだ。

発音1つ1つが大げさで、ゆっくり話す。

私はそれが逆に好印象だったが、他生徒はそうでもなかったみたいで、

早口に話せない彼女をバカにしているようだった。

 

今となっては苗字すら覚えていないその女性の何が印象的だったかというと、

子どもに向ける姿勢だ。

 

私は、その先生が担任の先生だったわけではないが、

なぜか好きだった。

気になっていたといってもいい。

友人が少なく、暇さえあれば図書室に向かう私は、

その先生によく「おすすめの本を教えてください」と話しかけていた。

 

その先生は、私の視野をずいぶんと広げてくれた。

 

最初におすすめしてくれた本は、「蝉しぐれ」だ。

 

新装版 蝉しぐれ (上) (文春文庫)

新装版 蝉しぐれ (上) (文春文庫)

 

 

中学2年の子どもに向けておすすめする本ではなかったと思う。

でも、彼女は、「中学2年生の子ども」ではなく、「わたし」を見て

この本を紹介してくれたのだと思った。

 

そのほかの先生は、わりと「中学2年生の子ども」を相手していた。

「わたし」ではなく。

私は少なくともそう感じていた。

 

彼女は、対等である1人の人間を相手にしていた。

侮るでもなく、期待するでもなく、等身大の人として見る。

その姿勢を、私は何より好んでいた。

 

2つめにすすめてくれた本は、

日本人が南極に行ってイヌイットとともに暮らすという本だった。

ともに暮らす中で、彼らの文化は決して”野蛮”なのではなく、

そういう環境で必要になったから生まれた文化であるということを伝えてくれる本だった。

”冒険記”ではなく、等身大の異国を知れた気分だった。

 

ちょっとタイトルがわからないんだけど、たぶんここらへんの本だと思う。

正直全然ピンと来ていないが。

 

極北に駆ける (文春文庫)

極北に駆ける (文春文庫)

 
北極―イヌイット (角川文庫)

北極―イヌイット (角川文庫)

 

 

イヌイットに関する本を読んで以来、外国に興味が湧くようになった。

それまでは、当たり前のように日本で暮らし、

日本で生きていくんだと思っていた。

 

けど、高校を選ぶうえで外国に少しでもかかわれる学科に進もうと考えたのは、

彼女がすすめてくれた、イヌイットに関する本のおかげだろう。

 

 

わたしの中で「大人」をイメージするとき。

子どもであっても、その人自身を見て、等身大に付き合ってくれる彼女があがってくる。

 

scholer.hateblo.jp

scholer.hateblo.jp